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F.L.O.S.S. Guideline 「Seasonal」

2014.12.13|BLOG

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12月も中旬にさしかかり2014年も残すところあとわずか。FOOD&COMPANYにとってのこの1年は、あらゆる「初めて」を経験した年となりました。3月のオープンから、日々様々なトライ&エラーを繰り返しながらも早いものでもう9ヶ月目に突入。本当に数え切れないほどの有り難いサポートのもと、少しずつ地域の方々にもお店の事を認知して頂き始めた気がしています。

「一番「日常」に根ざしたビジネスを通して、新しい暮らしのプラットフォームを作っていきたい」そんな思いから始まったFOOD&COMPANYというチーム。そんな大層な夢とはうらはらに、選んだ形態は何とも原始的な食料品の店でした。事前の覚悟はしていたつもりでしたが、現実は予想以上の荒波で、泥臭い作業が大半の極めて地道な営みの日々。でも、そんな超非効率的なビジネスのかたちだからこそ見えてくる面白みだったり、お客様から伝わってくる温度感、そして果たすべき役割はひとしおなんだと思います。

気付けば3月のオープンからこれまで脇目も振らずに突っ走ってきてしまいました。もしかすると、その過程の中で色んな事を見落としてきてしまったかもしれません。ほんの少しだけ物事を俯瞰してみる余力が生まれてきた今だからこそ、今後の自分たちの向かうべき方向を改めて問い直してみる。それがFOOD&COMPANYが2015年に挑むべき課題となりそうです。

2014年、皆さまにとってはどんな1年間となりましたか?

そしてそして、3月のオープンから毎シーズン1文字ずつお伝えしてきた私たちのフードガイドライン「F.L.O.S.S.」も今月からは4番目の文字にあたる「S」「Seasonal」にシフトしてゆきます。

私たちの捉える「Seasonal」「旬」とはその食材の持ち味が最も引き立つ、出盛りの時期。旬の食材は栄養価が高く流通量の多さから価格もリーズナブル。そして栽培時の環境負荷も比較的小さい、というこの上ない優れモノです。一般的に体がその時期に必要とする栄養素をしっかり補い、体を整えてくれる縁の下の力持ち。日々の営みのパワーの源をくれる有り難い存在です。

日々の食事の中で「旬」や「季節感」を大事にする、というごく当たり前の事がないがしろにされがちな現代ですが、改めて食卓の中に旬を意識してみると、何気ない毎日の食卓に並ぶ食材が実に鮮やかに、そしてとても愛おしく感じられるものです。日々色んな情報やモノが溢れかえり、人間本来の感性が鈍りやすい現代の都市環境では、全ての食べ物がいつでも手に入るものだとつい錯覚してしまいます。ですが、「旬」を無視して作物を栽培し流通させるという事は、環境的負荷はもちろん、私たちの人間としての感覚をひどく鈍らせてしまう。何世代にもわたる色んな代償の上にそれが成り立っているという事を、改めて意識してみる必要があるのかもしれません。

昔から日本では「初物」を食べると七十五日長生きできると言い伝えられてきました。季節の移ろいや自然の恵みに感謝し、尊び、それを自らの「福」に導く術を昔の日本の人々はごく自然に持ち合わせていた。「旬」とは、そうした小さな日々の変化に喜びを感じられる心の豊かさや謙虚さを、今を生きる私たちにも教えてくれるものなのかもしれません。

そんな「Seasonal」「旬」のあれこれを、来る12、1、2月の3ヶ月間をかけてじっくり探って行きたいと思っています。どうぞ皆様お付き合いください。

photo by Hideaki Hamada